中国人との結婚・離婚 研究その5 国際結婚・離婚に関する法律「法の適用に関する通則法」おさらい

国際結婚・離婚においては、夫の本国と妻の本国で婚姻・離婚についての法律・制度・慣習が異る。その場合に、日本では二国間のどちらの法律・制度を適用するかについて、「法の適用に関する通則法」に次のとおり規定がある。

(婚姻の成立及び方式)

第24条

婚姻の成立は、各当事者につき、その本国法による。

 2

婚姻の方式は、婚姻挙行地の法による。

 3

前項の規定にかかわらず、当事者の一方の本国法に適合する方式は、有効とする。ただし、日本において婚姻が挙行された場合において、当事者の一方が日本人であるときは、この限りでない。

(婚姻の効力)

第25条

婚姻の効力は、夫婦の本国法が同一であるときはその法により、その法がない場合において夫婦の常居所地法が同一であるときはその法により、そのいずれの法もないときは夫婦に最も密接な関係がある地の法による。

(離婚)

第27条

第二十五条の規定は、離婚について準用する。ただし、夫婦の一方が日本に常居所を有する日本人であるときは、離婚は、日本法による。

現実には、国際結婚・離婚においては、一方の国では婚姻や離婚ができても、一方の国では、婚姻や離婚が認められないことがある。片一方で婚姻や離婚が法律・制度上成り立たない状態が跛行婚(はこうこん)である。

つづく

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