中国人との結婚・離婚 研究その1 中国人との結婚はどちらの国でする?

日本で結婚した場合(日本で創設的届出を行った場合)

中国で報告的届出を行うことは不可かつ中国であらためて婚姻登記することも不可。「日本人の配偶者等」の在留資格申請の際には、日本の婚姻証明(戸籍)のみ提出することになる。

ただし、「婚姻届出受理証明書」を外務省及び中国大使館で認証したものを持って中国人配偶者の住所地の管轄公安派出所に行けば、「戸口簿」の婚姻状況を「既婚」に変更することはできる(この手続は行わなければいけないことになっている。ただし、外国人配偶者の個別情報はなにも記載されない)。

日本人と中国人が日本で創設的届出を行った場合も、中華人民共和国民法通則147条(中華人民共和国公民と外国人との結婚には、婚姻締結地の法律が適用され、離婚には、案件が受理された裁判所の所在地の法律が適用されるものとする)により、中国国内でも有効な婚姻と認められる。

日本で創設的届出を先に行うと中国では婚姻登記不可

中国国内の民政局婚姻登記処であらためて婚姻登記を行う必要はなく、また、人民法院に対して承認手続申請を行う必要もない。

より明確に表現すれば、必要がないというよりは、日本での創設的届出後は、日本政府からは「独身証明書」が発行されないため、別途婚姻登記することができない。また、中国には外国法による婚姻の報告的届出の制度がないため、受理することができない。

外国法による婚姻は中国でも有効であるとはいっても、役所(民政局や公安派出所)は、その中国公民が「既婚」であるという事実以外、個別具体的に認識することはないため、その有効性を証する手段(証明書)もない。

中国で結婚した場合(中国で創設的届出を行った場合)

中国で発行された婚姻証をもって日本へ報告的届出(現地在外公館経由もしくは直接役所へ)。「日本人の配偶者等」の在留資格申請の際には、両国から発行された婚姻証明書を提出する。

つづく

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