平成の無責任男 愛結実編(2010-2013) June 7, 2013 (Fri)

さて、その無責任男さんですが、その年の3月に現地で結婚式を挙げ、奥さんは無事に来日。そして、なぜか、私とビジネスパートナーは、新婚のBさん宅で餃子を食べているという・・・

たしかその年の秋、紅葉の真っ盛り、ちょうど前年に会社設立をした顧客を訪問するついでに、前から遊びに来て来てとリクエストのあった同じ岡山のBさん宅を訪れたのです。愛のキューピッドをやったうえに、はるばる700キロも運転して新婚家庭のお宅訪問までこなすとは、なんという行き届いたサービス!なんという物好き!アホとしか言いようがありません・・・

けれども、私たちはそこでいいものを見たのでした。二人の近所のスーパーへの買物に同行したり、(野菜作りをすると聞いてはいましたが、)アパートの脇の家庭菜園で奥さんが本当に野菜作りをしているところを目撃したり、料理に自信アリの彼女は、それはそれはもう、張り切ってごちそうを振る舞ってくれて・・・とかく問題の多い結婚ビザですが、豊かではなくとも幸せに暮らしている二人の姿をこの目でシッカと見届け、やはり大連でのあの直感は正しかったのだという思いを新たにしました。

その後も、彼が東京に出張になった際に会ったり、で、そのときに、彼がお風呂から出るといつも奥さんが

「バスタオルハグしてくれるんですぅ・・・」

「ふざけんな~」と思わずおしぼりをBさんに投げつける私。Bさんがよけるものですから、そのおしぼりが、後方のどうやら官公庁役人に当たってしまい、パートナーが、「あ、この人酔ってるんです(注: 私は下戸です)、スミマセン」なんて謝ったり・・・

その後は、奥さんの流産騒ぎがあって、何度も相談の電話をもらったり、そして、一昨年の7月、無事女の子が生まれ、幸せの絶頂のBさん一家の様子を知るにつけ、ああ、いい仕事したなぁ、としみじみ思う私です。

とにかくだらしのなかったBさん。けれども、一方で、震災のときは心配してすぐに連絡をくれたりなど、なにかと私たちを気にかけてくれる、実は人間としてはかなりちゃんとした人なんです。お客さんというより、もう、友だちづき合いになってしまっているのも、Bさんのキャラのなせる業なのかもしれません。

けれども、なにせだらしなかった過去が・・・「たぶん、余裕が出るとお金をパチンコとかに使ってしまうんじゃないかなぁ?今度奥さんに、『お財布はあなたが握っておいたほうがいいよ』ってアドバイスしなくちゃね」「そーだね。今度メールしてみるよ」、なんて話しながらビジネスパートナーと千葉県庁目指し首都高湾岸線を走っていたときのこと。

右手にディズニーランドを目にしたパートナー、「そういえば、Bさん一家、ディズニーランドぐらい招待してあげようか?といっても、往復は自分持ちにしてもらうけどね。一日パスポートとホテルのパックとか、あると思うよ。子どもも少し大きくなったよね?」

「うん、この夏で2歳だと思うよ。2歳だったら、ダンボちゃんとか親と一緒に乗れるし、もう、わかるよねー。いろいろ楽しめると思うよ」

700キロ離れた新婚家庭ご訪問の次は、ディズニーランドご招待??どこまでもモノ好きな私です。

おしまい