「そんなこともできないようだったら、日本に呼んだところで、やっていけないでしょう?!ふつう、会いに来るたびに10万ぐらいは持ってくるけど?」同じ男として説教をたれるパートナー。
私たちの強い態度に、ついに観念したBさん。彼女の希望を実現すると約束させ、それを逐一訳して伝えたところ、ようやく笑顔を取り戻した奥さん。
そして、彼女に持参してもらった書類をホテル内のビジネスセンターでコピーしたあと(1枚2元=30円、高い!)、四人で遅い食事にありついたのでした。
そこでも、私ならお金積まれてもいらないBさんを、まるで赤ちゃんにでもするように、愛しそうにかいがいしくお世話する奥さん。
その様子を、パートナーがご自慢の一眼レフでしっかととらえ、ついでにお勘定も私たちが払い、メデタシ、メデタシとなったのでした。
帰国後、Bさんは心を入れ替えて、奥さんを迎えるべく、お正月返上で仕事と貯蓄に励んでいたようです。
他にも問題がてんこ盛りのBさん案件の認定交付は、まさに棘の道のりですが、愛を成就するためにがんばってほしいものです。
こんなふうにして、ついでの仕事のつもりがメインイベントとなり、平成の無責任男Bさんは、異国の地大連で私たちに強~烈な印象を残したのでした。
「そーいえば、このごろBさんからとんと連絡がないんだよね」
「それは、安心したからじゃない?もしくはあきらめたとか(笑)。連絡なければないで、淋しいんでしょう?(笑)」
「まぁさか。ただ、どーしたのかなーと思って。大連行く前は、毎日のようにあったからね」
案ずる必要はありませんでした。その日のうちにBさんから電話がありました。
「彼女に電話したんですぅ。そしたら、なんか、言うてました。『まりつ電話メイヨウ(麻里子から電話ない)』って」
なんで彼女までが私からの電話を待っているのでしょう・・・