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「ワタシ、帰ることにしたあるよ」 留学から投資経営ビザへの変更が許可されず、Sさんは来週帰国します。 Sさん(中国人、30代、女性)はこの春まで、留学生として大学に通っていました。日本人と違い、中国人の夢は老板(経営者)となることですから、彼女は、卒業後の進路として、起業して投資経営ビザを取得することを希望していました。 将来について考えあぐねていた今年の春、Sさんは、中国人向けのフリーペーパーに掲載された「在日留学生、在日中国人のための投 …
少し前のこと、JiBiz(日本国際経済開発LLP)のビジネスパートナーとの会話。 「ねぇねぇ、見てごらんよ。『ビザ先生』だって」 「なぁに?ビザ先生って」 「スゴイ自信だよね、開業数年で『ビザ先生』を名乗る行政書士って」 「へぇ~。うやらましいなぁ。ワタシなんか、加藤先生って呼ばれるのも苦手かな」。開業16年目に入ったいまも、行く先々で秘書か補助者、アルバイトにしか見られたことのない加藤、区役所の無料相談担当の日は、役所の人に相談者と思わ …
昨年春から手がけているにも関わらず、いまだ解決していない事案があります。とある専門家から打診のあった日中間の渉外民事案件です。相手方は現地在住の中国人女性です。 個人を扱う場合の渉外民事あるいは渉外法務というのは、いわば心と心を扱う問題であって、人間臭い対立がそこにあります。また、この案件は日本法が準拠法となりますが、法律の問題とは別に、日本の慣習というものも無視するわけにはいきません。外国人に日本人独特の慣習を理解させるのは至難のワザです。そ …
あるとき、Sさんが、私たちに遅れて北京入りすることになりました。初中国のうえ、真夜中の到着。Sさんは中国語を話せませんし、中国のタクシーはまず英語は通じません。しかもそこは小さなホテルです。先に現地入りしていた私たちの「お迎えに行きましょうか?」の申し出にも、「そういうのは大丈夫だから!」。そして、周囲の心配をよそに、空港からひとりタクシーでホテルまでやってきたSさん。 中国出張を繰り返すビジネスマンだって、空港で中国人社員のお迎えを待つ人はた …
帰国子女のとある男子大学生が、1年間アメリカに交換留学しました。同時期に、たまたま父親もアメリカ赴任となり、留学中、ちょくちょく両親に会っていたようで、帰国後、彼はそれを、「自分は恵まれている」と表現しました。 この話を聞いて、留学って恵まれていていいのかな? これって恵まれた留学なのかな? とふと思いました。日本語を話す相手がいるのがいけないわけではありません。海外で安心・安全は大事です。ただ、両親という心の「安心」が手の届くところにあっては …
「通り」を歩いてみることは、北京っ子たちの生活を垣間見ることでもあります。 中国では、特に「裏通り」に人々の生活が凝縮されています。彼らの生活が通りにまで広がっていると言ったほうがいいかもしれません。通りは人々の共通の居間であり、社交場であり、活気と懐かしさの入り混じったような普段着のままの北京がそこにあります。 下校する小学生の集団。私と背が変わらないので高学年でしょう。まもなく止まって横の列に向き直り、「老師~、再~見~!(先生~、さよう …
以下、長距離バス(長途客輸)レポです。 まず、浦東空港からのリムジンバスは空港を出てすぐ目の前。ただし、上海南駅(鉄道・バスの集結点)行きはいちばん遠い7番乗り場。00分、30分と30分ごとに出ています。切符はひとり20元、乗ってから車掌さんが回ってきます。 上海南駅までは1時間。到着後、歩いて少し東に戻って、長距離バスターミナルへ。チケット売り場の右横には電光掲示板の時刻表、1時間に数本出ています。発車まであと10分しかなかったのですが …
地元の人たちの足は、北京でも(おそらく全国的に)流行っている「電動自転車」が主流です。私たち外国人の場合は、移動はタクシーになりますが(紹興は初乗り7元+サーチャージ1元)、うまくつかまらなくてもダイジョウブ、街の至るところに客運自転車(三輪車)が走っています。 タクシーよりも高かったりするのですが、自転車道でも車道でも自由に通れるため、あんがい速いっ。それに、街の様子やおじさんが一生懸命こぐ様子?もよく見ることができますし、なかなかスリルもあ …
とある国際交流協会にてセミナー講師の役目を無事終え、応援に来てくれたビズパートナーとともに片づけていたときのこと。来場してくれた女の子が、遠慮がちに「就労ビザについてお伺いしてもいいでしょうか」「ええ、どうぞ。せっかく来てくださったのですから、この機会になんでも聞いてください」 専門学校で映像関係を学びつつ、小さな制作会社でバイトをしていて、卒業後はぜひその会社に就職したい。けれども、給料もよくないし、正社員として雇用してもらえるかどうかもわか …
昨日宿泊した老舗の紹興飯店のレターセットに書かれていた「小橋・流水・人家」・・・小さな橋、流れる水、人々の家。 ひとことで言えば、これが紹興だと思います。 紹興の旧市街は、日本人ならば誰もがノスタルジーを感じる昔の街並みがそのまま残っています。市もそれを保護し、勝手にその景観を変えてはいけない決まりがあるようです。古いものがちゃんと残っているだけでなく、また、単なる観光地なのでもなく、それが実際に機能し、いまも暮らしに息づいています。 胡同 …