中国人留学生が投資経営ビザで騙された??? その1 September 29, 2013 (Sun)

「ワタシ、帰ることにしたあるよ」

留学から投資経営ビザへの変更が許可されず、Sさんは来週帰国します。

Sさん(中国人、30代、女性)はこの春まで、留学生として大学に通っていました。日本人と違い、中国人の夢は老板(経営者)となることですから、彼女は、卒業後の進路として、起業して投資経営ビザを取得することを希望していました。

将来について考えあぐねていた今年の春、Sさんは、中国人向けのフリーペーパーに掲載された「在日留学生、在日中国人のための投資経営ビザ手続専門」(登記用事務所提供、各種経営プロジェクト、決算書・申告書等取得後のサポート提供、2年目のビザ更新万全準備、資金不足応相談)の広告を見て、興味を持ちました。気軽な気持ちでアクセスしたところ、広告を出していたK株式会社のペースで事業展開の話がどんどん進み、Sさんは、ビザ手続費用5万円、会社設立費用28万円、資本金500万円から事業の出資金361.5万円を支払いました。けれども、投資経営ビザは取得できなかったのです。

Sさんの話やメモによると、次の法人・個人が関っているようでした。

  • 中国人向けフリーペーパーに「投資経営ビザ取得」の広告を打ったK株式会社
  • K株式会社所属と思われる中国人C(最初の窓口)
  • 出資金361.5万円の支払先NPO法人MR
  • K株式会社所属と思われるが、NPO法人MRの財務担当でもあり、複数の姓と会社を使い分けるM(Sさんへ具体的な指示を行った主役格)
  • Sクリニック
  • NPO法人MR代表者兼Sクリニック事務局長N
  • 鍼灸師H
  • Sさんの会社(MS株式会社)本店事務所の大家 株式会社M(又貸し)
  • 株式会社Mが又貸ししている物件の所有者(本当の大家)
  • 会社設立をした行政書士F、ビザを担当した行政書士Nと同一の行政書士法人S所属A

これだけの数が関るというだけで少しアレ?な感じを受けますが、Sさんは目先のビザ変更に流されてしまい、虎の子の361.5万円を失ったのでした。

つづく