中国人留学生が投資経営ビザで騙された??? その7 November 7, 2013 (Thu)

職業的な習性で、頼まれなくともSさんの再申請を頭の中で勝手に構築し、逆算して行動してしまう加藤。けれども、この事業計画のまま住所変更して書類を作り直すのであれば、Sさんは、(行政書士?)Aに頼むしかないでしょう。私の関わるところではありませんし、やりようがありません。なぜなら、これはAが手がけ、取り次いだ案件だからです。(また、内容的にもNPO法人MRとの共同事業です。)けれども、実際に差配しているのは名字使い分けのMであると想像され、Aが自分の判断で動けるのか疑問ですし、彼らの目的が361.5万円を騙し取ることであった場合、申請を通すことには協力しないでしょう。

またもやEさんが相談をしてきます。「加藤先生、いろいろごめんね。ワシとしては、ほら、実力も知っとるし、加藤先生に頼みたいんやが、Aさんに頼んだほうがええやろうか?」

そんなこと聞かれても・・・。「途中から別の行政書士が請け負うことは難しいので、Aさんにやっていただくしかないと思います」

その後しばらくして、Aが「お盆返上でやってみます」と請け合ったそうですが、その時点で、なにを返上してみても物理的に不可能なことが、Aにはわからなかったのでしょうか。

Eさんからの相談は続きます。ときには酔って夜中にまで。結婚はどうだろうとか、留学はどうだろうとか。騙されたのだから、在留期限を延ばしてもらえないだろうかとか。一様に、「無理です」と答える私。SさんはSさんで、「加藤先生、私、再申請どうやったらいい?」

「絶対に守ってほしいのは、オーバーステイしないこと。これやったら終わりですから。それから、再申請が受理されるかどうかは内容によるし、本来、いったん帰国すべきです。申し訳ないけれど、それについては聞かれても困ります。どうしたらいいか示すのが仕事の半分以上です。受託すれば考えます」

そして、9月に入ったある日のこと、またまたEさんから電話。「入管から、結果を知らせるから本人に出頭しろいう手紙が来たんやけど」

「それは、不許可ということです。そこに書かれた期日(※審査のため、もともとの在留期限から延長された特例期間=2ヶ月を加算した後の在留期限)までに出頭して、出国準備のためのビザ(「特定活動」)への申請変更が許可されなければ、オーバーステイ(退去強制)の手続に入ることになります」

つづく