投資経営ビザで騙された中国人留学生 ビジネス構築編 その10 May 23, 2017 (Tue)

「ニシナ先生、加藤先生、私のうちに来ますか?」 「え~、行ってもいいのぉ~!?」

「うん、行く行く~!」。なにせ中国物件探し&見学が趣味のワタクシ、ワクワク。

Sさんの後について行くと、そこは狭い階段を上がっていく小さなマンション。そして、一戸を四人でシェアしているのでした。玄関を開けるとそこは共通のリビング、その向こうにキッチンとシャワールーム、そして、個室。

で、問題はここから。 Sさん隣の部屋の住人は男性と言うではありませんか。 「危なくないの?部屋にカギはちゃんとかかるの?」姉のように心配する加藤。

「カギかけてもかけなくても、悪い人はね、悪いことするからおんなじアルよー」。妙に説得力ある。「ダイジョウブでしょ、中国人はたくましいから」とビズパートナー。

以前、ウチで雇った新卒中国女子二名が、男子とのシェアハウスを考えていたので、びっくりして「お母さん心配しないの?」と聞きましたら、本人たちはなんで心配なの?という顔していましたっけ。住宅事情が悪く家賃の高い中国の都市では、どうもアメリカのように男女のシェアハウスは市民権を得ているようなのです。

ちなみに、中国の賃貸物件サイトには条件検索に「合租」という用語が必ずあるのですが、それは「シェア」を意味します。やたら家賃の安い物件はこの「合租」であることが多いので、要注意です。これに対し、まるごと一軒/一戸賃貸することを「整租」と言います。

Sさんは、ベッドに広げられた服やかかっている服をうれしそうに私に見せます。「ね、ね、かわいいでしょ~?」。な、なに、この過剰なヒラヒラは~?あらためてSさんのセンスのなさに絶望する私。

Sさん宅訪問のあとは、近くのお惣菜屋さんへ。浙江省の田舎街でお弁当買うガイコク人ということでかなり珍しがられます。お弁当携えホテルへ戻り、初めて見たシェアハウスをネタに、日本組メンバーは夜ごはんしたのでした。

つづく